Kokoro −あなたのことを−

 あれ以来なかなか言えずにいる。
 『好き』っていう気持ちが今にもあふれ出しそう。
 優しい目をするあなたに伝えたい…。

「パステル、どうしたんだ? こんな所に呼び出して。」
 わたしは今の気持ちを言おうと思って、彼を夜の公園に呼び出していた。
 星がきれいに輝いていて、彼の顔がはっきり見える。
 彼はわたしの前に立った。

「……わたし、あなたのことが好き…。」
 彼は驚いている。
「…本当に?」
「…うん。あなたから好きだって言われたときから気になって…今では好きっていう気持ち
 があふれてる。」
 彼の顔が真っ赤になってる。
 いつもポーカーフェイスだから、よけいにかわいく見えちゃう。
「……パステル。」
 彼の顔が近づき……わたしたちは唇をかさねた。
 彼の気持ちが流れ込んでくるみたい‥‥。
 ゆっくりと唇を放すと、一気にわたしは真っ赤になった。
「抱きしめていい?」
 彼が聞いてくる。
 わたしはコクリを頷き、身を彼にまかせた。
 彼の体温や心臓の音が伝わってくる。
「オレ、絶対 パステルのことはなさない。…幸せにするよ。」
 うれしくて涙が出てきた。
 こんなにうれしかったことなかったかもしれない。
「……うん。わたし一生あなたのこと愛してるね。」

 わたしの心は彼のことでいっぱいになり、これからもその心は変わらないだろう。
 あなたがいるかぎり…。

 1998年7月12日(日)23時03分49秒投稿の、みすなさんのショートです。パステルのお相手は……?

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