−躯−(第1部)(3)

「戦闘・3」

 後ろを振り向かない。
 前だけを見て、突き進む。ただそれだけ…。
 私には守りたいというモノがなかった。
− 君の大切なモノは? −
 そう聞かれても答えられない。答えることができない。
 そんな自分が好きじゃなかった。
− あ、あの僕…海棠さんのことが好きです。もし良かったらお付き合いしてもらえませ
  んか? −
 私のどこを好きになったのだろう?
 知らない人から告白されても何とも思わなかった。
 だから返事はいつも「ごめんなさい」の一言。
 
 人を好きになるってどんな感じなのだろう?
− えー? 人を好きになったらどうなるかって? 久神子〜、いまさら何言ってるのよ。
  そうねぇ、あたしの場合はいつの間にかその人のことを目で追ってたんだけどね。
  人それぞれだと思うわよ。 −
 友人の答え。
 私にもそんなときが来るのだろうかと、その時は考えた。
 でも、今は違う。友人の言っていたことが分かる。
 いつの間にか…好きになる。

「いくらやってもキリがない!」
「まぶしいの吹くデシか?」
「いや、少し休もう。」
 攻撃してから随分と時間がたつ。
 相手には全然効いていない様子だ。
 キットンが弱点はないだろうかと調べてみるが、答えはない。
 久神子は鬼の形をしたその怪物をずっと見つめていた。
 攻撃を受けたときの衝撃はあるのか? 不死身なのか?
 時間がたつにつれて、久神子の頭の中に変な声が聞こえ始めていた。
(………お……おまえ…………の……ち……ちか……ら)
 微かな声。
(久神子。)
 あなたは…守護神?
(そうだ。さっきからわずかだが声が聞こえるだろう。)
 えぇ、でも何と言っているか分からないの。
(おまえの力を見たいと言っている。)
 私の力? いったい誰が?
(おまえの目の前にいるだろう。)
 目の前? ……もしかしてこの怪物!?
(そうだ。そいつがおまえに訴えかけているのだ。)
 話すことなんてできないわ。
(おまえが初めて覚えた呪文があっただろう。それを唱えよ。)
 初めて覚えた呪文? たしか心の呪文。
(そうだ、それを唱えれば話せるようになる。)
 分かったわ。そうすれば何か分かるかもしれないのね。
(後はおまえ自身の問題をなるだろう。)
「よし、どうにかしてでもこいつをくい止めるぞ!」
 クレイがロングソードを構える。
 けれども、久神子がそれを手でさえぎった。
「久神子さん?」
「…少しやってみたいことがあるの。任せてくれる?」
 答えがYESという変わりにクレイはロングソードを降ろした。
「上手くいくかわからないけど…。」
「いったい何をするつもりなんですか?」
 キットンが不安そうに聞く。
「これからあの怪物と話をしようと思うの。」
「話!? そんなのできるんですか?」
「やってみなければわからないわ。…今から呪文を唱えるから少しだけ下がっていてね。
 危ないから。」
 みんなより一歩前に出ると久神子は深呼吸をした。
 心を無心にしなければならない。
「…久神子さん。」
 クレイが声をかける。
「何?」
「……オレがついてますから…安心してくださいね。」
 久神子の心は暖かくなる。
 そして極上の笑みで答えた。
「…ありがと。…好きよ、クレイのこと。」

「呪文」

 小さく息を整え、彼女の口から呪文が唱えられる。
 その呪文は『心の呪文』。
 どんな相手でも心の中で話せる呪文である。
 それを今、戦っている鬼の形をした怪物に試そうとしていた。
「今、我が守護し神よ。心通じ…明かされる。汚れなきそのモノに…力を与えたまえ。
 ……心開呪<しんかいじゅ>!」
 心開呪…これこそが心の呪文であるのだ。
 久神子が最初に覚えた呪文。
 その呪文が今、開かれた。
 まばゆいばかりの光に久神子は包まれた。
 そして少しずつ久神子の姿が見えてくる。
「…私の声が聞こえる?」
 久神子はその怪物へと話しかけた。
《…や……やっと…気づいて………くれたか……》
 たしかに、今なら聞こえる。
「ごめんなさい。気づくのにだいぶ時間をかけてしまって…。ねぇ、あなたは何故現れた
の? 何か目的があってのことなの?」
《…目的…それは……おまえの……力を…試すため……》
「私の力を試すですって!? まさか…そのために現れたの?」
《…それだけでは……ないが……わたしを…止めることが……できるのは…おまえだけ》
「私だけ?」
《…そうだ…おまえが…生まれたと…同時に…わたしも…生まれた…のだ。…この…
世界の…悪い…部分を…取り除く…ため…生まれた。…だが…それにも…限度が…
ある。…わたしが…散らばる…前に…おまえに…処分して…もらうのだ。代々…海棠家
が…やって…きたことなのだ。》
「…海棠家に生まれた子供の数だけ、あなたみたいなことが起こるの?」
《…海棠家に…生まれた子供…の数だけ…この世を…守れるのだ。…わたしたちは…
悪い部分を…吸収してきたが…それも寿命がきたのだ。悪い部分を…ばらまく前に…
わたしが…爆発する前に…おまえが…なんとかしておくれ…わたしからの…頼み……
としてな。》
 そんな理由があるなんて思いもしなかっただろう。
 話せるけれど、事実を知ってしまった久神子は前と違う。
 さっきまでは、なんとかして倒さなければ…そう思っていた。その考えが、なんてこと
なんだろう…と思い始めている。
《…何をためらっている。……早くわたしの…中に入れ…》
 怪物の躯が二つに開く。
 それまで後ろにいた昌紀や葉平達も唖然としてしまった。
《…2人だけ…それ以上は…無理だ。さぁ…早く。》
 久神子は愛おしそうに見ていた。
 何も悪い事をしているわけではないのに…逆に良いことをしたこの怪物を何故?
何故、消去しなければならないのか?
 もちろん、この世界にまた悪い事をふりまくわけにはいかない。
 分かっているからこそ、久神子は迷っているのだ。
 それまで後ろにいたクレイが、久神子に近寄ってきた。
「…久神子さん。」
 呼ばれて振り向いた久神子の顔には涙が流れている。
「…ごめんなさい。いつの間にか涙がでてて……ねぇ、クレイ。私と一緒にあの中に行って
くれる?」
 クレイはやさしく受け止めるのかの様に久神子の両肩に手を置いた。
「言いましたよね? オレがついてます…って。」
 嬉しい言葉。
 自分を優しく包んでくれそうなクレイが側にいることを久神子は感謝した。
「ありがとう、クレイ。」
 久神子はより後ろにいたキットンとシロちゃんに
「キットン、シロちゃんに頼みたいことがあるの。」
「なんでしょうか。」
「なんデシか?」
「昌紀達や葉平達のところに伝えに行ってほしいの。『私が外に出てくるまでじっと待って
いてほしい』と。お願いできるかしら。」
「分かりました。では、シロちゃん行きましょうか。」
「はいデシ。」
 2人(一人は1匹だけど)は怪物の後ろにいる昌紀たちの方へと行った。
「…じゃ、私達も。」
「えぇ、行きましょう。」
 そして、2人は怪物の中へと入っていった。

「刹那」

 怪物の中へと入った久神子とクレイ。
 そこはどこか異次元に入ったみたいに周りはへんてこである。
「…何か聞こえる。」
 久神子は耳を澄ます。クレイもやってみるがまったく聞こえない。
「何が聞こえるんです?」
「…子供の泣き声みたい…。あっちよ。」
 久神子は奥へとどんどん進んでいってしまい、クレイもその後についていった。
 すると、急に久神子が止まった。
「どうしたんです?」
 クレイが前を覗いて見ると、かわいい男の子が泣いている。
 なだめるように、久神子は頭をなでであげた。
「どうしたの? 泣いていないで、お姉さんたちに話してごらん。」
 男の子はまだ少し泣きながら久神子に抱きついた。
「!!」
 それを見たクレイ。
 顔が少し、怖くなっている。
 そんなことは知らないで、久神子は男の子に優しく微笑んだ。
 男の子のほうもすっかり泣きやみ、何か話してくれる気になったみたいだ。
「ボク、おねえちゃんのこと知ってるんだよ。」
 不思議なことをいう男の子。
「あら、どうして?」
「だって、おねえちゃんが生まれたから、ボクも生まれたんだもん。」
「??」
「ボクね。大きくなったら『おに』になるんだよ。かっこいいでしょ。」
 大きくなったら鬼になる。
 たしかに、今、そう言った。
 もしかして…この男の子は怪物? そんな考えが思い浮かんだ。
「…ねぇ、あなたは生まれて何歳になるの?」
 その子は指をぐるぐる回しながら答えてくれる。
「分かんない。でもね、すぐ大きくなれるんだよ。そしてね、わるいことをボクが消して
あげるんだ。」
「……そう、偉いのね。」
「うん! ボク、はやく大きくなるよ。」
 にっこり笑う男の子は、いきなり立つと走っていってしまった。
「ちょっと、どこへ行くの!!」
 久神子は走った方向へ追いかけて行ったが、もう男の子の姿はなかった。

(久神子…わたしの声が聞こえるか。)
 あなたは守護神?
(そうだ。今、おまえは怪物が生まれて1ヶ月後の姿に会ったのだ。)
 1ヶ月!? うそでしょ。4、5歳の男の子よ。
(人間の成長で考えるからそう思うのだ。この怪物は1ヶ月で人間でいう5歳程度になる。)
 でも、何故会えたの? 怪物はこのとおり成長しているのよ。
(…おまえは今、その怪物の中にいるのだ。幼いときの怪物の心が残っていたのだ。そこ
にちょうど、おまえたちが現れてしまっただけのこと。…急だがおまえに大事なことを話して
おかなければならない。)
 大事なこと?
(あぁ。怪物に『おまえが生まれたからボクも生まれた』と言われただろう。)
 えぇ、たしかに。
(海棠家の人間は、表と裏、両方を持って生まれてくるのだ。)
 表と裏? そんなもの私にはないわ。
(そこが昔と今の違いだ。昔の海棠家は、この世の悪い部分を自ら動いて処理していって
いたのだ。年月がたち、それなりの知識を持った海棠家の人間が途中である儀式を行った
のが始まり。)
 儀式を…。
(その儀式はな…海棠家で一番大変な部分。この世の悪い部分を処理することを切り
離すことだったのだ。その部分は、『裏』の部分になる。)
 裏を離すことができたの?
(できたからこそ、今、おまえたちは宿命をずっと背負うことなく生きているのだ。宿命を
背負うことになったのは…久神子、おまえたちの前に現れた怪物たちだ。)
 そんな!?
(だから、表が生まれた瞬間、裏も生まれてくる。表は人間の形をして、主人だ。裏は人間
の形ではなく、何の形になって生まれるか分からない。ただ、主人の役目をはたすだけの
命なのだ。)
 …じゃあ、今、私が入っている怪物は…裏の私?
(…そうだ。だがな、悩むことはない。裏でも主人の役目になれたことを喜んでいるのだ。
命を貰ったことが嬉しかったと…昔、別の裏の者に聞いた。少しの命をこの世のために
生かせるのを楽しんでいるのだ。そして、寿命がつきようとするとき…主人の手で元の姿
のところに戻るだけ。仮の姿を消さなければ、吸収してきた悪い部分が広がってしまう。
だから、久神子。おまえがこの怪物を消さなければならない。)
 消すといっても、命があるんでしょ! 命を消すわけにはいかないわ!!
(…人間と同じ。生まれ変わってくる。今度は何かは分からないがな。…そのままにしてし
まうと、生まれ変わってくることができないのだ。だから急いでいる。あとわずかしか時間
がない。そろそろ、準備をしろ。)
 何をしろっていうの!?
(おまえがやっと得たモノを使えばいいのだ。)
 
…私が得たモノ…。

「挽歌」

 一通りクレイには、私とこの怪物との関係・役目、そして…やらなければないらないこと
すべてを話した。
 何も言わず聞いていたクレイは、聞き終わった後にこう言ってくれた。
「オレたちで幸せにしてあげましょう。それで喜んでくれるんですから」
 それを聞いて、私も「そうだね」と返事をした。
 残酷な考え方しかできなかった私。
 クレイみたいに良い方向に考えればとても幸せになれるのに。
 まだ自分は子供なんだと改めて知らされたような気がする。

「葬るって言われてもどうしたらいいのかしら」
 やっと手に入れたモノを使えと守護神に言われたがまったくどうしていいのか久神子に
は分からないでいた。
「……聞いていいですか?」
 クレイが気になっている様子で久神子に聞いてくる。
「なに?」
「やっと久神子さんが手に入れたモノってなんですか? オレ知らなくて」
 知るはずがないだろう。
 それは…クレイだと心の中では答えていた久神子だが、これを口に出して話さなければ
ならないとなると体が熱くなってくる。
 全身真っ赤になった久神子を見て、クレイは余計に気になってしまう。
 少し恥ずかしながら久神子は小声で
「…すき」
 言えたっと思っていたが肝心のクレイにははっきり聞こえず
「あの、もう一度言ってくれませんか」
 がっくりと肩を落としてしまう。
 久神子にとって勇気をふりしぼって言った2文字だったのを、運悪く聞いてもらえていないとは。
 今度は少しヤケになり言った。
「クレイのことを好きになったの! それが私の手に入れたモノ!!」
 それを聞いたクレイ。
 見る見るうちに顔が赤くなってゆく。
「えっ? あ、あの…」
「返事はいいの。私が勝手に好きになっただけだし……それにね、嬉しいから」
「…うれしい?」
「うん! 人を愛せることがこんなに嬉しいなんて思ってなかったから。私に足りなかった
モノだったよ、『愛する』っていうことが」
 今なら素直になれる。
 そう久神子は思っていた。
 なんだかいいムードがただよっていて、先に口を開いたのはクレイだった。
「返事は…今でもいいんですよね」
「えっ!? い、今スグ? ちょ、ちょっと待って! 心の準備するから」
 急に返事がもらえると思っていなかったので焦る。
 深呼吸をし、落ち着かせる。
「ど、どうぞ」
「…オレも久神子さんのこと好きです」
「……………………」
「久神子さん?」
「…ほんと?」
「もちろん、嘘じゃないですよ」
「…クレイ!!」
 クレイに飛びつく久神子。
 それを優しく抱きしめるクレイは、今一番に幸せを感じているかもしれない。
 その幸せの中、2人に上から声が聞こえてきた。
《2人の心通じたところで悪いかもしれぬが、こちらも急いでいてな》
 バッと身を離す。どちらとも顔が少し赤くなっていたりする。
《久神子、今の気持ちを歌ってはくれないか》
「今の気持ちを?」
《そうだ。その喜びを…愛しい気持ちを》
 目を閉じ、考える。
 いや、考えるというより素直になる。
 するとどうだろう。どんどん歌えるではないか。
 異空間の中、久神子の歌声が響く。
 となりでクレイはその歌声に耳をかす。
 長い長いその歌。
 いつから歌っていたかしら?
 でも心地よい。いろんな言葉がででくる。
 なんだろうこの気持ち。
 まだ久神子が歌っている途中、奥からトコトコと足音が聞こえた。
 見てみるとさっき会った男の子だ。
「お姉ちゃん、ありがとう。バイバイ!!」
 笑って手を振るとまたその男の子は奥へと消えていった。
 すると異空間だった周りに変化が起き始めた。
「何!?」
「ここは危ない! どこか行きましょう、久神子さん」
「でも、どこへ行けばいいの?」
 見渡すかぎり道なんてものはない。
 どうすることもできない! そう思ったとき、2人の前に久神子の守護神が姿を現した。
『今、異空間を開ける。そこから急いで逃げるのだ』
 目の前にぽっかりと穴があき、2人はそこに飛び込んだ。
 真っ暗な中、不安になりそうだったがつないだ手からのぬくもりが心を落ち着かせて
くれていた。

「久遠」

《久神子よ、おまえの代わりに過ごした時間。とても楽しかったよ…美しい挽歌を有り難う》

「姉さん、クレイ! 大丈夫か!!」
 横たわっている2人に呼びかけている昌紀たち。
「…んっ? ココは」
 目を覚ました2人の前にはみんなの安心した顔があった。
「もう、クレイ、心配したのよ」
「そうだぜ、クレイ。おまえのことだからヘマしてねーかハラハラしてたからな」
 いつもの会話。
 緊張が一気にとけたクレイにはトラップの口の悪さもなんだか心地よく聞こえる。
「くりぇー、心配したんたおぅ」
「そうデシ。無事でよかったデシ」
「そうだ、良かった無事で」
「本当ですよ。みんな大丈夫だろうかって心配してたんですからね」
 パーティのみんなの優しさに思わず嬉しくなった。
「ありがと、みんな」
 クレイたちのほうではワイワイと話し始めた後ろでは、昌紀と葉平がこの件の真実を
聞いていた。
「…そういう事だったのか」
「姉貴の代わりやったなんて…なんか申し訳ないことしてもうたな」
「あの時はまだ何も知らなかったんですもの、しょうがないわ」
 言葉がつまってしまう。
 正義ではなく自分たちの代わりを葬ることが海棠家の役目だったことに胸が痛んでくる。
「…なぁ、姉貴の裏で幸せやったんかな?」
 葉平のその言葉にドキッとさせられた。
『深く悩むことはない』
(えっ!?)
 胸の奥から響いてくる声。
(私の守護神?)
『あぁ、そうだ。無事成功して安心したぞ』
(だってあなたがちゃんと導いてくれたもの)
『役目だからな、それが』
(あらっ? それがあなたの役目だったの!?)
『助言をしたり、主の心が不安定になったりしたときに手助けをしたりな。…だが、それも
もう終わりだ』
(えっ!? おわり?)
『おまえの災難は終わったからな。あいつも私も幸せだった。おまえに会えて…。そろそろ
また眠りにつかなければな』
(そんな!?)
『おまえの母親もそうだったな。スグ止めようとした。だがそれも運命なのだ。分かってくれ』
(……また話すことはできないの?)
『残念だが、もう無理なのだ。次、目覚めたときはもしかしたらおまえの子供の守護神かも
しれないな』
(こ、子供!?)
『その日を楽しみにしているぞ。…久神子よ、幸せに』
 そして声は聞こえなくなった。
「姉さん?」
「え、あぁ、ごめんなさい。話の途中だったのに。…ねぇ、葉平」
「んっ、何や?」
「私の裏をやってくれていたあのヒトはきっと幸せだったのかもしれないわ」
「どうして分かるん?」
「あのヒトから”ありがとう” って言われたときね、嬉しそうな様子だったから。私の守護神
もそう言ってたし」
「姉さん、守護神って?」
 まだ、昌紀と葉平は出会っていないでいる。
 それはいつかおとずれること。
「あなたたちの前に現れることになるわ。そのときを楽しみにしときましょ。もうすぐ会える
はずだから。ねっ!!」
 もっとも自分を助けてくれる守護神を知ったとき、彼ら2人がもっと強くなれることを
久神子は考えた。
(1人前の大人のへと自分の力で)
 久神子の心は前よりも強くなり大人になったといえるだろう。

 もう  迷わない    素直な    私で    いたいから
                        
                        第1部  −躯−  完

 1998年10月25日(日)14時54分49秒〜12月06日(日)23時45分58秒投稿の、みすなさんの小説「−躯−」第1部21〜25話です。引き続き第2部にどうぞ。

第2部に行く

[みすな作の小説の棚に戻る]

[冒険時代に戻る]

[ホームに戻る]